「数学ガール」と「のだめカンタービレ」と
あの「数学ガール」が、まんがになった。
数学ガール 上(結城 浩、日坂 水柯)
コミック版『数学ガール』(結城浩 - The Essence of Programming)
「世界初の数学青春ストーリー登場!」ということで、かまえてしまう人もいるかもしれませんが、大丈夫。ちょっと不思議な雰囲気だけど、ごくごく普通のまんがです。
数式なんざ一切読まなくても、ちゃんとストーリーを追うことが出来ます。というよりも、コマとコマの間にちりばめられた数々の数式やグラフが、他のまんがでいう背景やトーンや効果線と同じように、主人公達の感情やら空気やらの表現の一部になっているのが凄い。
この手の理系まんがにありがち(?)な、へんに萌え萌えした媚びがないのも実にいい。理系も文系もまんが好きも、そしてもちろん「めがねのひと」好きも、読んで損はありませんよ。
もっとも印象に残ったセリフはこれ
「その数式は、全て誰かが自分の考えを伝えるために書いたものなんだ」「数式の向こう側に必ずいる、僕たちにメッセージを送っている書き手が」
「数式にはその書き手達の想いがこもっている」
「その想いを受け取りたくて、僕は日々数式と向き合っている」
「せっかく数学に興味が出てきたんなら」
「その想いを、君にも受け取ってもらえたら嬉しい」
これで思い出したのが、最近放送された、アニメの「のだめカンタービレ巴里編」。
のだめとオクレール先生による、楽譜の解釈に関する会話
「だからここは大げさに。フォルテで楽しそうに」「そんなこと書いてないじゃない?」
「書き忘れです。感じてください」
「・・・・君がそうやって言いたいことが一杯在るみたいに、他の作曲家だって言いたいこといっぱいあるのにね。君はその声を本能的に感覚的にしかとらえない」
これと通じるものがありますよね。
数学……というか、科学というのは、芸術と同じなんだなぁ。
まったくの余談
科学技術コミュニケーションというと、欧州風の○○カフェとか○○コンセンサス会議とかばかりがもてはやされるけど、日本が誇るべき文化芸術であるところのまんがやアニメ業界に対して、積極的にコラボレーションを申し入れるべきだと思うんだ。(もちろん予算の投入も必要だ)。
大事なのは、「学習まんが」じゃなくて、科学と芸術を自然に融合させる感じにすること。それが可能なクリエーターは、日本にたくさんいるだろう。
| 固定リンク


コメント
御意。
フランスでも日本文化としてマンガやアニメは流通しているし。
投稿: YS-11k | 2008.11.26 12:51
コメントありがとうございます。
あの人が首相のうちに、科学技術まんが振興政策とか作ってくれるといいのですが。
投稿: sapporokoya | 2008.11.27 02:28