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2008.04.17

ゴールデンアップルビリーバー

僕は,UFOとか宇宙人とかにまつわる与太話は大好きだけど,その内容についてはまったく信じていない.しかし,だからといって「見た」「会った」「なにか埋め込まれた」と言い張る人々がウソを言っていると言うつもりはない.もちろん,金儲けのためにウソを言い張っている悪人も沢山いるのだろうが,残りの多くは,少なくとも本人の記憶の中では本当に宇宙人と出会ったのだろう.それを否定することは僕にはできない.

実は僕にも,本来あり得ないものに遭遇した記憶があるのだ.あれは小学生の頃だから,おそらく1970年代半ばの頃,僕らの仲間では,いろいろな味のジュースを飲み比べるのが流行っていた.リボン,ミリンダ,ガラナ,そしてファンタ.中でも,当時続々と新製品が投入されたファンタに関しては,新しい味が発売されると同時に競うように購入し,美味いとか不味いとか批評していたものだ.

で,今さらのお話しなのだが,僕には確かに飲んだ記憶があるのだ.あの都市伝説と化した「ファンタゴールデンアップル」を.
 
 
確かに,数年前にゴールデンアップルの存在の有無がネット話題になった際,その論争がネット上であまりに盛り上がったため,コカコーラ社はゴールデンアップルの存在を公式にそれを否定している.

ゴールデンアップル論争については,このへん参照
ファンタ(ウィキペディア)

しかしそれでも,僕の頭の中には,「レモンよりも甘みと酸味のバランスが良いよなぁ」とか「どうしてアップルでなくてゴールデンアップルなんだろう?」なんて言いながら,友達と350mmlのカンを飲んでいた記憶が,今でも映像と音声つきではっきりと残っているのだ.

ちなみに,実家が商店だった嫁さんも,確かに商品のゴールデンアップルをおやつの時に飲んでいた記憶があるそうだ.レモンなどとほぼ同時に発売され,物珍しさもあってこれまたはっきりと記憶に残っているらしい.
 
 
記憶が平気で大ウソをつくのは自分でも理解している.しているのだが,それでもこれだけはっきりとした具体的な記憶が,錯覚だとはどうしても思えない.しかも,いまだにゴールデンアップルにまつわる都市伝説がくすぶっているように,日本中の多くの人間に同じ記憶があるらしいのだ.コカコーラ社が何かを隠しているという陰謀論に荷担したくなる気持ちもわかるよなぁ.

おそらく,UFOや宇宙人の目撃者の多くも,似たような気持ちなのではないだろうか.理性では理解していても,記憶がそれと一致しない.で,両者の折り合いをつけるために,悩んで苦しむ.仲間をみつけて安心する.後付でどんどん記憶が補強されて,ビリーバーになっていく,と.

……記憶と理性の不整合なんて良くあることだから,気にしなければいいだけなんだどね.
 
 
 
ちなみに,ビンのファンタは,ビンの下の方のくぼみの形(丸いくぼみと四角いくぼみ)で,甘口と辛口が見分けられるんだぜ……ってのも,やっぱり都市伝説? 本当に味が違ったんだけどなぁ.
 


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コメント

福岡出身の者ですが、こっちにもありましたよ「ゴールデンアップル」。
さっきたまたま「探偵ナイトスクープ」を見てて(福岡では金曜の深夜に放送してます)、昭和マニアの方がファンタの写真をカタログのように保存しているのを見て「この人がゴールデンアップル論争に終止符を打ってくれる!(勿論「あった」という結論)」と思い、ググってみたのですがその人物に到達せず。まあTV局に聞けば分かるかもしれませんがね。
で、ゴールデンアップルについて直近なされたブログは珍しかったので、ついコメントしてしまいました(笑)

とにかく、ありました!飲みました!
同期の飲み会で、以前は「飲んだ」と言ってた奴も、論争の「ゴールデングレープと混同してるだけ」という説に組み伏されて「やっぱり記憶違いだったんだよ」などと言う始末。情けない!なんの損得もなくこれだけの人間が記憶してるんだから「あったんだろう」と結論づけるのが理性的かつ合理的な解釈のはず。
そう思いません?と深夜一人で訝っています(笑)

投稿: しろたま | 2008.04.19 00:22


コメントありがとうございます.

>なんの損得もなくこれだけの人間が記憶してるんだから「あったんだろう」と結論づけるのが理性的かつ合理的な解釈のはず。

確かに! だとすると,合理的な解釈を覆すほどの深刻な理由に基づいた陰謀が裏に存在するに違いありません.
たとえば,フ○ーメイソンが世界征服のために水道水に混入している秘密の薬品を中和する成分が,ゴールデンアップルの成分の中に意図せず含まれていたため,日本コ○コーラ社に圧力がかかったとか.
もしくは,ゴールデンアップルの製造過程で重大な過失があった.しかし,手違いによりそのまま出荷され我々の口に入ってしまった.何が混入したのか,消費者に知られると企業の存続があやうくなるような過失が.
……どちらもいまいちだなぁ.陰謀論って難しいですね.

投稿: sapporokoya | 2008.04.19 23:26

コメントがゴールデンアップル限定ですみませんm(_ _)m

フ○ーメイソン、笑いました。てか、そんな説あんの?って調べてみたら、しっかりウィキにあるんですね~。

子供の頃にゴールデンアップルを飲んで洗脳から解かれたから、何でも鵜呑みしないようになったんですね。個人的にはこの論に一票!(笑)

重大過失論は根強いですね。一番考えられそうですもん。
今思いついたんですが、もう一つ考えられるのは、コカコーラ社組織内の力関係によるもの。例えば対立関係にある人のヒット作をコカコーラ歴史から抹消したとか。あるいは本社に対する各地域のコカコーラボトラーの一斉造反で作られたフレーバーだったとかね。

歴史というのは「勝ち残った者が綴るもの」という面が強い気がします。真実の大半は記述されることなく闇に埋もれていく。
ですからコカコーラ本社が「ない」と言い切ってもそれを100%信じる方が理性的態度じゃないと思うんです。
相次ぐ不祥事会社のトップは殆ど「そのような事実はない」って言うじゃないですか。それと同じだと思うんですよね。

誰がなんと言おうとゴールデンアップルは存在したんだ!l今夜も熱が入ってしまいました(笑)

投稿: しろたま | 2008.04.21 01:19

またまたコメントありがとうございます.

>誰がなんと言おうとゴールデンアップルは存在したんだ!l

同感です.少なくとも私たちの記憶の中のゴールでアップルは,今でも,いや私たちが死ぬまで,美しいあの姿のまま存在し続けることでしょう.

>ですからコカコーラ本社が「ない」と言い切ってもそれを100%信じる方が理性的態度じゃないと思うんです。

問題は,たかが数十年前のことでウソをいっても,誰かが本気で調べればすぐに真相がばれて恥をかくことがわかっているのに,理由が何であれ企業としてそんなリスクを犯すだろうか,という点ですね.これに対する理性的な反論は,私も思いつかなかったりします.
(空気を読まないマジレスで申し訳ないです.ゴールデンアップル談義に水を差すつもりはさらさらありません)


投稿: sapporokoya | 2008.04.23 01:55

私もゴールデンアップルを子供の頃お気に入りで飲んでました。
黄土色っぽい茶色のデザインでした。
ゴールデングレープは全く記憶にないですね。

企業って平気で嘘をつくんで信用しない方がいいでしょう。

しかしどこかに証拠が残っていてもいい気がするんですが、
出てこないのが不思議ですね。

投稿: 鳥羽 | 2012.01.11 07:43

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