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2006.06.30

「科学」と「オープンソース」と「マイクロソフト」

「科学の方法論」と「オープンソースの方法論」は似ている、という話を聞くことがあります。

ここではオープンソースについての詳しい説明は省きますが、要するに誰でもソースコード(プログラムの中身)込みで自由に入手することができ、さらに中身を自由に改変することが保証されているソフトウェアの事です。現在ではリナックスなどの多くのソフトウェアで採用されており、世界中の人々がよってかかってひとつのソフトウェアの開発やバージョンアップのために力を注ぐことができるため、多くの場合成功しているようです。

詳しくはこのあたりを参照してください。
オープンソースの定義(Open Source Group Japan)
オープンソース(ウィキペディア)

オープンソースの対極としてあげられるのが、マイクロソフトに代表される企業により開発される商業ソフトウェア達です。例えばWindowsやofficeなどは、その中身が公開されることは決してなく、いつまでも特許や商標でガチガチに縛られており、勝手なプログラムの改変は不法行為として訴えられます。
 
 
さて、「科学」の方法論と、これら「オープンソースモデル」と「マイクロソフトモデル」とを比較してみましょう。オープンソースの厳密な意味を問わないとすると、普通の場合は「科学はオープンソース的であるべきだ」と言われるんじゃないでしょうか。科学の成果としての科学論文は誰でもアクセス可能であり、それを基に新たな研究を行う自由も保障されるべきだ、というわけですな。
 
 
しかし、科学の方法論とオープンソースの方法論の本当の類似点、そしてマイクロソフトの方法論との本当の相違点は、実は別の点にあるような気がします。それは「どんなユーザを相手にしているのか?」です

「マイクロソフトは必ず 自分のいちばん無知な顧客の意見をきく」
「Linux や OS/2 の 開発者たちは、いちばん賢い顧客の意見をきく」

これは、マイクロソフトがリナックスなどのオープンソースに大きな脅威を感じはじめた1998年頃、オープンソースについて研究し対策をまとめた社内文書、有名な「ハロウィン文書」(の解説)の一節です。

ハロウィーン文書(YAMAGATA Hiroo Official Japanese Page)
 
 
要するに、マイクロソフトは一般ユーザの中でも技術的に底辺の層をターゲットとしてソフトウェアを作るわけです。重視するのは見た目と使いごこちであり、結果としてWindowsやofficeは一般ユーザには大きく支持されています。

一方で、リナックスなどの開発者達は、ソフトウェアの事をよくわかっている人達の意見をきき、彼ら好みの開発をする傾向があります。結果として、オープンソースのソフトウェアはプロの使うサーバとしては大きなシェアを占め、またマニアに受けているものの、一般ユーザにはあまり利用されていません。

……たしかに、科学者達の方法論は、マイクロソフトというよりは、オープンソースモデルに似ていますね。
 
 

また、「動機」の点で比較しても同様です。

マイクロソフトのソフトウェア開発の動機は純粋に経済的なものであり、一方オープンソース活動に参加している人々の動機は「自分が便利なものを作りたい」もしくは「仲間のハッカー達に認められたい」である、と言われることがよくあります。……確かに、この点でも科学者はオープンソースと似ているかもしれませんね。
 
 
オープンソースとマイクロソフト、どちらが優れているのか比較することにあまり意味があるとは思えませんが、成果としてのソフトウェアの品質を考えると、ひょっとしたらオープンソースモデルの方が優れているのかもしれません。成果を人類全体が等しく共有できるという点でも同様でしょう。

しかし、全ての層のユーザに対してPCをつかえる環境を整え、PCを遍く普及させたという一点において、マイクロソフトモデルの人類に対する貢献度は計り知れないのは確かです。この点だけでも、「科学」がマイクロソフトに学ぶべきものは大きいような気がしますね。
 
 
てなわけで、せっかくソフトウェア業界が身をもっていろいろなモデルを試みているのですから、科学者達も「オープンソースモデル」と「マイクロソフトモデル」の両方のいいとこ取りをするためにはどうすればいいのか考えてみるべきじゃないかな?
 
 
……歴史と伝統のある科学の世界に対して、たかだか数十年の歴史しかないソフトウェア業界の方法論から学ぶべきなどというのは、非常に失礼なことかもしれませんが。


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2006.06.29

研究費不正受給と科学ジャーナリズムと科学コミュニケーション

松本和子教授による研究費不正受給問題の件で、文科省は早稲田大学に対する科学技術振興調整費を凍結したそうです。

早大の研究費13億凍結、不正受給問題で文科省(yomiuri)

「文部科学省は26日、経理体制の整備など不正再発防止に向けた早大の行動計画がまとまるまで、7月から配分される予定の科学技術振興調整費の執行を見合わせることを決め」……たそうです。

凍結対象となったプログラムと総額は以下のとおり。

「先端科学と健康医療の融合研究拠点の形成」や「科学技術ジャーナリスト養成プログラム」、「研究者養成のための男女平等プラン」など……総額は13億円に上る

噂の「科学技術ジャーナリスト養成プログラム」もあおりをくらってしまったのね。

不正の詳細については「5号館のつぶやきさん」が詳しく考察されているので、そちらを参照してください。

泥棒に縄をなわせる(5号館のつぶやき)

 
 
ところで、多くの人は「科学技術振興調整費」と言われてもなんのことやら理解できないんじゃないですかね。どうやら科学技術省から大学に出るお金が13億円らしいのはわかりますが。 でも、もともとなんのためのお金で、それは誰がどのように決めたのか、本来は誰がどのような手続きで使うのが正しいのか。そのあたりが謎なので、この教授がどれくらい悪いことをしたのか、そしてこれからの対策はどうしたらいいのかが、どうもピンときません。

で、そーゆー事を世間に対して冷静にわかりやすく伝える役割を担うべきなのが誰かというと、おそらくそれこそ「科学ジャーナリズム」の仕事だと思うわけです。天下の早稲田大学の「科学技術ジャーナリスト養成プログラム」としては、ここで一発気合いを入れて、今回の事件を「科学ジャーナリスト」ならではの視点から報道を行い、「一般のジャーナリスト」とは違うところを見せて欲しい。世間からも科学者からもなにかと批判されることが多い科学ジャーナリズムですが、一気に評判アップのチャンスかもしれないですよ。もちろん大学のイメージ回復にもなるでしょうし。
 
 
さて、話題はかわりますが。

「科学ジャーナリスト」と似ているものとして「科学コミュニケーター」というものがあります。人によって定義は異なると思いますが、両方の言葉を普段から使っている人でしたら、科学界のドロドロしたところに踏み込み悪を倒すために報道するのが前者、科学そのものの知識を善悪ふくめて伝えるのが後者、てなイメージがあるんじゃないでしょうか。確かに「ジャーナリズム」と「コミュニケーション」は違うのでしょう。

例えばこの不正事件に対して、科学ジャーナリズムの立場に立つ人はともかくとして、科学コミュニケーションの立場に立つ人はあまり興味を持たないかもしれません。科学コミュニケーションやろうと思う人のほとんどは、ジャーナリズムよりも科学そのものが大好きなわけで、科学者の金銭的なスキャンダルや科学政策の内容には面白いと感じないでしょうから。 ……というのは、私の偏見かなぁ?

しかし、科学者ではない市民の人々、すなわちジャーナリストが報道する相手でありコミュニケーターが間を取り持つ一方の当事者である一般市民からみれば、どちらも科学の周辺で飯を食ってる同じ穴のムジナで、区別はされないのではないでしょうか。だとすると、科学コミュニケーションの重要性を謳っている人々が、自分たちの仕事はジャーナリズムではないということで、今回の不祥事について何ら批判をおこなわない場合、「科学コミュニケーション」というもの自体の意義や正当性が問われかねません。

いろんなタイプのコミュニケーションがあっていいと思います。ですが、科学コミュニケーターを自認する人々、もしくは目指す人は、この問題を契機として、自分がやるべき使命や、自分の立ち位置について、ちょっと考えてみる必要があるかも知れませんな。もちろん私も。

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2006.06.28

身近にいる時給100万円


誘拐事件に巻き込まれた人の時給が話題になっているようですが。
 
 
会社のあの人、最近はすっかり窓際で、年に数時間くらいしかまともに働いてないんじゃないか? ……てなヒトなら、世の中にいっぱいいるよなぁ。

彼らは、年収を実働時間で割れば、実質的に時給100万円だよなぁ。
 
 
……窓際という点では、人のこと笑えないけどね。


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2006.06.27

インターネットのガバナンス つづき

インターネットのガバナンス(2006.06.26)のつづきです。あくまで素人による素人向けのメモなので、あまり信用しない方がいいかも。
 
 
その10 混乱

当時、インターネットのドメイン管理について問題とされていたのは、主に以下の点です。

1995年のNSIによる.comなどのドメイン有料化に対する反発。
ドメインの不足と不法占拠、商標などの問題に関する係争の続発。
.comと.net以外の新たな商用TLD創設への要求。

さらに混乱に拍車をかけたのは、これらの問題について法的な責任を負っているのが誰なのかはっきりしないことです。混乱に巻き込まれた企業や各国政府、さらには国連機関からみて、これらの問題に対して文句や要求を言うべき相手が誰なのかわからない事は、異常事態といっていいでしょう。

それまで技術者や研究者が自主的に維持管理してきた自分たちのネットワークが、巨大な商業主義の渦に巻き込まれたがゆえの混乱と言えます。
 
 
その11 IAHC

1996年、このような混乱を収束させるため、IANAのジョン・ポステル氏が中心となり、IAHC(Internet Ad-Hoc Committy)が作られました。IAHCは、今後のインターネットガバナンスの有り方について検討し勧告をするための組織で、ITU(国際電気通信連合)、WIPO(世界知的所有権機関)、INTA(際商標協会国)、ISOC、IANA、IABなど、国連機関やインターネットコミュニティが参加しています。

1997年2月、IAHCによる最終勧告が提案されました。

Final Report of the International Ad Hoc Committee:Recommendations for Administration and Management of gTLDs(International Ad Hoc Committee February 4, 1997)
IAHC最終報告:gTLDの事務手続管理と運営管理に関する勧告(JPNICによる訳)

勧告の要点は以下のとおりです。

・新しいTLDを7つ新設し、これはgTLD-MoU (generic Top Level Domain - Memorandum of Understanding) と名付けられた一種の契約により管理される。gTLD-MoUは、世界中の政府や組織が署名しITU(国際電気通信連合)が保管することによって、 効力を持たせます。

・ドメイン管理の事務をおこなう企業(レジストラといいます)を、世界中から公募する。

・ドメイン関連の係争が起きた場合の解決法は、レジストラと交わした契約においてとりおこなう。手続きに関しては、WIPO(世界知的所有権機関)に依存する。 ……など。

ひとことでいうと、既存のインターネットコミュニティと国連機関が協力して新たなインターネット秩序を作るぞ、という勧告ですな。契約に対する各国の署名も得られ、この勧告に従い新しい秩序へ向けた動きが始まるかと思われた時、EUや国連の思惑どおりの動きに反発した米国政府により、思わぬ横やりが入ります。
 
 
その12 グリーンペーパー

1998年1月、突如として米国商務省電気通信情報庁よりインターネットの新秩序に対する提案が発表されます。通称グリーンペーパーと呼ばれる提案は、インターネットの歴史について、以下のような宣言から始まります。

「今日のインターネットは……米国政府の投資から生まれた結果である。これらは、DARPA(国防総省高等研究計画局)、NSF(全米科学財団)、その他 米国研究機関との契約に基づいて進められたものである。……1992年、米国議会は、 NSF に対して、NSFNET を商用化するための法的な権限を与えた。これが今日のインターネットの基礎となっている。」JPNICによる訳より引用)

要するに、インターネットはアメリカ政府のものだ! と言ってるわけです。法的根拠にはかないません。

そして、ドメインなどの管理の仕組みについては基本的に上記IAHCの勧告と似ているのですが、国連機関や各国の契約に基づいて活動するのではなく、単一の組織により調整ベースで行われるべきであるとしています。そして、IANAにかわる民間の非営利法人を米国内に新設すること、しばらくは新法人対する米国政府の影響力を持続させること、を提案しています。

A PROPOSAL TO IMPROVE TECHNICAL MANAGEMENT OF INTERNET NAMES AND ADDRESSES DISCUSSION DRAFT 1/30/98(米国商務省)
"Green Paper" 翻訳文(JPNIC)

この提案は、米国の意向が強く出過ぎているとして、インターネットのコミュニティによる大きな批判に晒されました。一方で、米国政府は、提案についての意見をインターネットコミュニティから広く聞く姿勢を貫いており、これは評価されるものと言えるでしょう。

なお、NSFからNSIへのドメイン名登録業務に関する委託業務契約は、暫定的に1998年9月末までに延長されました。
 
 
その13 ホワイトペーパー

1998年6月、米国商務省は、グリーンペーパーに対して寄せられた多数のコメントを踏まえて、 最終案 (通称ホワイトペーパー) を発表しました。

これは、グリーンペーパーと比較して米国政府の権限が弱められており、また新法人の機能や組織形態などの決定についてはすべて民間に委せるので提案してくれという姿勢であるため、インターネットコミュニティの反応もおおむね好意的でした。

Management of Internet Names and Addresses(米国商務省)
"White Paper" 翻訳文(JPNIC)
 
 
その14 ICANN

1998年10月、ホワイトペーパーをうけた協議の結果、ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)が設立され、現在に至っています。

ICANNの業務は以下のとおりです。(ウィキペディア

・インターネットの3つの識別子(ドメイン名、IPアドレスおよび自律システム(AS)番号、プロトコルポート番号およびパラメータ番号)の割り振り・割り当てを全世界的かつ一意に行うシステムの調整
・DNSルートサーバシステムの運用および展開の調整
・これらの技術的業務に関連するポリシー策定の調整

これらの業務は、法人登録されたICANNと米国商務省との間で結ばれた、IPアドレスとドメインに関する契約にそって行われています。法的な権限がなかったIANAとは違い、ICANNはそれなりに混乱を収拾し、成果をあげてきました。

ICANNは、昔ながらのインターネットコミュニティの思想を受け継いでいると言われます。例えば、“Private, Bottom-Up Coordination”(民間主導、下意上達的調整)、“Rough consensus and running code”(大方の賛同と実際に動いている仕組みの尊重)“Open and transparent”(公開と透明性)などがあげられます(JPNIC)。 しかし、今や国際的にも商業的にも非常に大きな役割をになっているインターネットに関する問題を、このような技術者達の理屈だけで解決できるのか、疑問を投げかける人もいます。また一方で、ICANNの活動において、米国政府の影響を無視することはできません。「民間」と「政府(特に米国)」とのバランスをとることは、これからも大きな課題となっていくでしょう。
 
 
さて、インターネットの管理に関して、現在に繋がる組織ICANができました。しかし、インターネットガバナンスの問題は、民間vs政府の問題だけではありません。今やインターネットはひとつの「資源」となりました。2001年ごろより、今度は国連を舞台にして、米国とEU、そして途上国を巻き込んだゴタゴタが始まります。

というわけで、まだつづく。
 
 
とりあえず、ここまで参考にしたサイトは、たとえばこのへん。

インターネットガバナンス(日経デジタルコア)
インターネットガバナンス(JPNIC)

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2006.06.26

インターネットのガバナンス

インターネットって、いったい誰が管理しているの? なにが問題なの?

……について、予備知識がほとんど無い人に対して説明せねばならなくなったので、いろいろメモ。

昔の経緯から昨年末のWSISの話題まで調べようと思ったのですが、全てを網羅して全くの素人向けにわかりやすく整理された資料ってあまり見あたらないのね。なので、できるだけ年代を追って順番にメモってみます。私自身ど素人で、短時間でネットで検索しらべているだけなので、間違っているところもあるかも。
 
 
その1 古き良き時代

インターネットがアメリカの軍事用の研究から始まったことは、広く知られていると思います。東西冷戦とかスプートニクショックとかのおかげで、たとえ核戦争が起こり一部が壊滅しても、全体としては機能するコンピュータネットワークを研究する必要性が生じたわけです。

1969年、アメリカ国防総省の要請により、4つの大学や研究所を結んだネットワーク「ARPANET」がつくられました。これが今のインターネットの原型となりました。その後、1970年代から80年代にかけて、アメリカやヨーロッパの大学・研究所などを結ぶコンピュータネットワークが次々と作られ、それらが相互に接続されて、徐々にインターネットが形づくられていきます。中でも、1984年にNSF(全米科学財団)がスポンサーとなりつくられたNSFNETは、後のインターネットの基幹インフラとなります。

この時代、どこのコンピュータが、どんな名前で、どんなアドレスをもつのか、という情報は、たったひとつのファイルで管理されていました。スタンフォードのSRI-NIC (Stanford Research Institute - Network Information Center)が管理しているhosts.txtというファイルに、全てのコンピュータの名前とIPアドレスの対応表が一括管理されており、全てのコンピュータがこのファイルを共有していました。新しいコンピュータを導入したり情報に変更があった組織はSRI-NICに連絡します。すると、修正されたhosts.txtがネットに参加している全ての組織に配布され、それを全てのコンピュータにコピーするわけですな。
 
 
その2 DNSの登場

上記のhosts.txt方式は、コンピュータの数が少ないうちはいいのですが、数万台単位のコンピュータがインターネットに接続されるようになると、管理は実質不可能になります。そこで、もっと効率よく管理できるように、管理の権限を分散したシステムが考えられました。

1984年に運用が開始されたDNS(Distributed Database System) は、分散型データベースシステムであり、各レベルのドメインの管理を委託することが可能です。

たとえば、このブログの"dole.moe-nifty.com"で考えます。ドメインは、"."で区切られた右の部分から順に左の部分に権限が委託されていきます。まず、ニフティ社の管理者が、".com"の管理をしている人に"moe-nifty"の登録をお願いします。その結果、"moe-nifty"の管理はニフティ社に委託されます。ニフティは"moe-nifty"の管理を好きにしていい権限をもったので、"dole"というコンピュータ名を登録するわけです。
 
 
その3 DNSの管理とインターネットガバナンス

上記のようなDNSの仕組みを考えると、ちょっと疑問が湧いてくるはずです。

一番右の".com"の部分の管理は、誰が誰に委託されてやっているのでしょう?
".com"以外の右端のドメイン(TLD、トップレベルドメイン)を新しく作りたい場合は、誰に頼めばいいのでしょう?
トップレベルドメインの情報を保存しているサーバ(ルートサーバー)の管理は、誰がおこなうのでしょう?

現在、俗にいう「インターネットガバナンス」の中心となっているのは、まさにこのDNSの管理の話題なわけです。
 
 
その4 IANA

1988年に設立されたIANA(Internet Assigned Numbers Authority)は、DNSによるドメイン管理全般に関する技術開発、標準化、制度の維持などを行う組織です。IANAは南カリフォルニア大学のジョン・ポステル教授を中心とした設置され、米国国防総省との契約に基づき運用されました。とはいえ、予算は国防総省に由来していますが、インターネット管理に対する法的責任は無く、技術者や研究者など実際にインターネットを作り上げてきた人々により自主的に運営されている組織であるとみなされることが普通でした。

IANAの仕事は以下のものです。
・TLDの割り当て
・IPアドレスの割り当て
・ルートサーバーの管理
・プロトコル番号、ポート番号等の管理I

なおこの時点では、.comや.netなど既存のTLDの管理は、DNSの仕組みの上でもこれまでと同様にSRI-NICにより行われていました。
 
 
その5 ISOC

1992年、インターネットに関わる技術者・研究者達によりISOC(Internet SOCiety)という団体が設立されます。ISOCは、インターネットの技術標準を統括するIAB(Internet Architecture Board)、実際に技術標準(有名なRFCという奴です)の決定を行うIETF(Internet Engineering Task Force)などの組織を擁し、現在にいたるまで技術的側面からインターネットを支えるインターネットコミュニティの中心とも言える存在です。

ここで重要なのは、ISOCはあくまで個人会員の会費により運営されるボランタリーベースの学術団体的な組織であり、インターネットに対する責任と権限の法的根拠はないということです。このあたりは、上記のIANAと同様です。プロトコルなどの標準については、どんな巨大メーカーや国連機関でもRFCを無視するわけにはいかないほど権威がありますが、インターネットの運営の権限については政府や民間に漬け込まれる余地がありまくりということです。
 
 
その6 インターネットの商業化

1990年、NSFNETがARPANETを吸収するかたちでARPANETが終了しました。
1992年、米国議会は、NSF(全米科学財団)に対して、それまで学術的なネットワークだったNSFNETを商用利用するための法的な権限を与えました。これが後に米国政府がインターネットに対する権限を主張する大きな根拠とされています。
 
 
その7 InterNIC(NSI)

1993年、SRI-NICが管理しているcom,org,netなど最初からあったドメイン名の管理が、InterNICへと引き継がれました。InterNICは米国政府(NSF)との契約に基づいて活動を行う組織です。

InterNICの実務はNSI (Network Solutions社)がおこなう契約となっています。これは、NSFNETが商業化されるにあたり、ドメイン管理業務の実務を行う団体を公募した結果、手をあげたのがNSIだったためです。当時インターネットを管理していたIANAやISOCなどの団体には法的根拠がないため、NSFとNSIが直接契約を行う形になったのですが、この状況が後の混乱の原因のひとつとなります。
 
 
その8 ドットネット企業の発展

1993年にゴア副大統領による情報ハイウェー構想の発表と、NCSAによるWWWブラウザ「Mosaic」の発表。1994年にNetscape Navigator登場。1995年にはInternet ExplorerとWindows95発売。……等々、インターネットの商業利用を後押しする動きが活発化し、yahoo(1995年)やgoogle(1998年)に代表されるいわゆるドットネット企業が急速に発展します。

その結果、.com .netなどのドメインを利用する団体数が激増し、InterNIC(NSI社)によるこれらの管理の費用の問題がでてきました。また、米国以外の国によるインターネットの利用も活発化し、米国政府の息がかかったIANAによる新しいTLDの登録やIPアドレスなどの管理業務に、いろいろ軋轢が出てくるようになります。
 
 
その9 ドメイン名登録の有料化

1995年9月14日、InterNICにより、com, org, net, edu, gov の管理を有料化する旨の発表が突然なされました。これに対し、突然料金を徴収されることになった企業や団体からは批判が噴出します。さらに、InterNICによるドメイン関係の事業の独占に対して、反トラスト法を根拠とした激しい議論がまきおこりました。

また、これを契機として、議論はIANAによるTLDの登録についての問題にも飛び火します。特に米国以外の国が利用しているTLD(.JPなど)の管理について、米国政府によるインターネット支配であると批判され国際問題となりました。

この後、NSFからInterNICへの委託契約が切れる1998年3月末にむけ、議論が活発化していきます。
 
 
てなわけで、ネットを自由に使いたいドットネット企業達、事業を独占しているInterNICとIANA、予算という形で影響力を行使している米国政府、そして米国以外の諸国、インターネットの管理をめぐるこの四つどもえの争いは、この後2006年まで形をかえて継続することになります。
 
 
国際社会を巻き込んでお話が面白くなるのは、こののち1998年から2005年なんですが、長くなったのでつづきは後ほど。 (いそいでICANNやWSISについて調べねば)
 
 
ここまでの範囲で総合的に参考になるのは、たとえば以下のサイト

インターネットの歴史 村井純(yomiuri)
21世紀 ドメインネーム新時代への展望(総務省 1998年 7月 7日)
最近のドメイン名(gTLD)を巡る国際情勢(JPNIC 1998年3月13日)
インターネットガバナンス(日経デジタルコア)
インターネットガバナンス(JPNIC)
 
 
つづく

(6月26日追記)
いろいろ調べてみると、私の認識が違ったところがあるようなので、ちょっと修正しました。
 

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2006.06.25

J2第24節 札幌4-0東京V


コンサドーレ札幌 応援日記

2006年06月24日(土)
J2第24節 札幌 4-0 東京V(厚別)
厚別競技場 SS指定席で観戦

全く危なげない完勝で4連勝!

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超私的 コンサドーレ札幌 応援日記
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2006.06.24

選手は胸を張って帰ってきて欲しい

惨敗といってもいい。 

しかし、選手も監督も協会も、決して手を抜いたわけではない。個のアイデンティティを最大限に重んじるチーム作りが、この国の人間にはあわなかったのだろう。 

悔いが残るとすれば、日本らしいサッカーを世界に披露できなかったこと。 
 
 
だが、「日本らしいサッカー」って、どんなサッカーだ? 
 
 
W杯というのは、国や民族のアイデンティティを問われているわけだな。その答えを我々が見つけるには、もう少し時間がかかるかもしれない。
 

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2006.06.23

レーザでカメラを狙い撃ち


写真撮影を禁止するため、カメラを判別しレーザーでCCDを狙い撃ちをするシステムだそうです。

隠し撮りカメラを探知&撮影不能に! ジョージア工科大が新システム商品化へ(MYCOM ジャーナル)


「警戒対象に指定された特定エリアをスキャンして、デジタルカメラなどに用いられるCCD(画像処理センサ)の反射率や形状を検出。エリア内で検出が行われると、CCDに向けて白色レーザーを飛ばし、画像の撮影阻止を試みる仕組みになっているという」……だそうですが。

すごいな、これ。まるでサンダーバードの「自動カメラ探知機」だ。サンダーバードの秘密メカに対してカメラを向けられシャッターを切られた時、ピコピコ反応してくるとても頼もしいメカ。サンダーバード2号とかのスーパーメカが現実の世界で実現するのはまだまだ時間がかかりそうですが、このような地味なメカから少しづつ実現しているのは、嬉しいことですね。
 
 
ところで、この「CCDを判別してレーザーで狙い撃つ」というシステムは、とても恐ろしい可能性を秘めています。

たとえば、ターゲットを「カメラ」から「人間の眼」に変更することは、技術的に簡単でしょう。ちょっとソフトウェアをいじればいい。そして、人間の眼を狙って高出力のレーザー撃ち網膜を焼いてしまえば、これは恐ろしく非人道的な兵器になりそうです。街中で使用されたら、何が起こったのか誰もわからないうちに、莫大な数の人間の視力が一瞬で奪われてしまうかもしれません。そもそも、上記のカメラ撮影禁止マシーンだって、ちょっとレーザーの出力を間違ったら、人間の眼に悪影響を与えかねませんし。
 
 
この手の兵器に関しては、冷戦中に東西両陣営がお互いのパイロットの眼を狙ってレーザーを撃ちあったとか、フォークランド紛争で英軍が使用したとか、いろいろな噂もあります。これらは、敵の各種センサーを殺すためのレーザー(ソフトキルという奴ですな)が、間違って人間にあたってしまったんじゃないか、という話もありますが。そうだとすると、上で取り上げたカメラ撮影禁止マシーンは、ホントにちょっと怖いですな。

また、民間機のパイロットの眼を狙ったいたずら(?)も、問題になっているそうですよ。

例えばこのあたりを参照。
Anti-personnel Laser Weapons(FEDERATION of AMERICAN SCIENTISTS)
 
 
そんなわけで、レーザーで網膜を焼く兵器の使用は国際法で禁止されています。しかし、未だ条約等にはなっていないようです。

まぁ、どんな技術でも、兵器やテロに転用される可能性はあるんですけどね。レーザーポインタで人の顔を狙うのは、国際法に違反するおそれがあるので、絶対にやめましょう。

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2006.06.22

J2第23節 横浜FC1-2札幌


コンサドーレ札幌応援日記

2006年06月21日(水)
J2第23節 横浜FC 1-2 札幌(三ツ沢)
スカパーの中継をみる

なんと曽田さんがロスタイムに決勝弾! これで3連勝ですよ!

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2006.06.21

アップルストア札幌オープン


6月24日、ついにオープンです。

アップルストア札幌、24日にオープン(BNN)
アップルストア札幌、6月24日にオープン(apple)

Apple Store Sapporo(apple)

マカーのひとりとしては、話の種にさっそく行かねば。

ちなみに住所は、札幌市中央区南一条西 3-8-20 QB札幌

地域でもっとも地価が高い一等地にしか出店しないというお話は、本当なのね。ブランド力で信者の忠誠心をくすぐるのが上手いよなぁ、アップルという会社は。

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2006.06.20

ソニータイマー

巷で噂の「ソニータイマー」なんてものは存在しない、とソニーの方が明言したそうです。

「ソニータイマーなど埋め込まれている訳がない」と、VAIO関係者が発言(スラッシュドット)
初心者ユーザーの増加に対応したソニーVAIO事業部の取り組み――G-Forceジャパン(IT Media)

「“買ってから1年1カ月で壊れるソニータイマー”など埋め込まれているわけがない。だが、こうしたイメージはなぜか根強く残っている。マーケティング、アフターサポート、製品開発部門を連携させて、とにかくイメージアップを図りたい」……だそうです。

ソニータイマーの存在について、ソニーの人間が公式に言及するということは、なかなか画期的な事件であるような気がしますな。
 
 
ソニータイマーとは、ソニーの製品を購入すると、ちょうど保証期間が切れた頃、狙ったように製品が故障してしまうという現象が多発するため、実は設計段階からそのようなタイマーが内蔵されているのではないか? という一種の都市伝説です。 本当にそんな現象が多発しているのかどうかも含めて、だれも真相を確かめた人はいません。

解説はこのへん
ソニータイマー(ウィキペディア)

私も似たような経験があるためタイマーの存在を疑っていないこともないのですが、実際にはこのようなタイマー回路を仕込む事は非常にむずかしいでしょうし、そんな回路があったら消費者に発見されないとは思えません。また、多数の部品の品質を調整して故障時期を決定するにしても、「保障期間ぎりぎりまでは正常で、その後すぐ壊れる」ように作るのはかなり難しそうな気がします。そこまでやるなら、もっと頑丈な製品を作った方が安くあがりそうですし。

ただ、莫大なお金さえかければ、たしかに技術的にはタイマーを組み込むことは可能そうにも思われるんですよね。なんてったってソニーですし。

要するに、誰も本気でタイマーの存在を信じているわけではないけれど、ソニーの技術力があればありえないお話でない……てな感じで、「ソニータイマー」はソニー製品の軟弱さを揶揄していると同時に、ソニーの技術力にたいする信頼(?)の裏返しの感情を表している伝説といえるかもしれません。

というわけで、「ソニータイマー」の噂のつづく限り、ソニーの技術は未だそれなりに信頼されているという事なんでしょう。 各種の営業的な失態から大きな危機に陥っている天下のソニーですが、かろうじて技術に対する信頼が続いているうちに、なんとか復活して欲しいものです。なんだかんだ言っても、私はソニーが好きだから。
 
 
(※補足
 このエントリーは寝る直前にうとうとしながら書いたのですが、朝になって読み直すと日本語があまりにぼろぼろで恥ずかしい状態だったので、大幅に修正しました。 でも、RSSはどうしようもないかな。……寝ぼけながら文章を書くのは止めよう。)
 

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2006.06.18

J2第22節 仙台0-2札幌


コンサドーレ札幌応援日記

2006年06月17日(土)
J2第22節 仙台 0-2 札幌(仙台)
スカパーの中継をみる

完勝! 連勝!! やればできるじゃない。

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2006.06.16

はやぶさの報道

ちょっと古い記事ですが。

惑星探査機「はやぶさ」の成果について、特集を掲載するサイエンス誌の意向により、JAXAが他の一般の報道機関の取材に応じることを控えた、という記事。

探査機はやぶさ:成果、米サイエンス誌が取材規制 影響力に研究者追随(mainichi msn)

サイエンスによる一種の報道管制を非難しているのか、それともサイエンス偏重の研究者の姿勢を非難しているのか、よくわからない記事ですな。

「日本ではサイエンスやネイチャーに載ることが極度に評価されるため、(載せたいと願う)研究者の立場は弱い。研究レベルは高いのに、発表に関しては遅れており、発表の媒体も育っていない」……とのコメントがなされていますが。

これって、「サイエンスと比べれば、毎日新聞などの一般紙には、わざわざ取材に答えて報道してもらうほどの価値もない」と言われているんじゃないの? 

あれだけ凄いミッションの連続をなんとかこなしているのに、その凄さを自分達では判断できないから記事にしない。そんで、おまけの部分でちょっとトラブルが起きただけで「失敗!」と騒ぎたててきたのが、毎日などの一般紙なわけで。

それなのに、サイエンスに特集されるとなったとたんにこんな記事を書くってのも、ちょっと情けない気がするぞ。自力では取材も研究内容の評価もできず、海外で評価されてからあわてて飛びつく、の典型だよなぁ。

確かに日本の研究者達による広報活動にも問題があるのでしょうが、日本の一般のマスコミの科学技術に対する態度には、もっともっと大きな問題があるような気がするな。

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2006.06.15

月刊マイクロソフト6月号と、98・Me切り捨て

今月のWindows updateは盛りだくさんです。

MS月例パッチ、IEやWordの脆弱性に対処(IT media)
MS、6月の月例パッチをリリース--これまでで最高の21件の脆弱性に対応(CNET Japan)

マイクロソフト社のセキュリティ修正プログラムについて(MS06-021,022,023,024,025,026,027,028,029,030,031,032)(6/14) (警察庁 @police)

2006 年 6 月のセキュリティ情報(microsoft)

どれもこれもかなりヤバゲな脆弱性らしいので、わすれないうちのアップデートしておきましょう。
 
 
そういえば、こんな記事もありました。

月例パッチの一部、Windows 98/Me向けには提供されず(IT media)

Windows98とMeを使っているユーザって、実は結構いると思うのですが、そろそろやめた方がいいですね。アップデートされず脆弱性をかかえたままのPCを利用するのは、社会の迷惑ですから。車検をうけないで走っているブレーキの効かない車のようなものです。

で、8年前の製品に対するアフターケアをやめてしまうということに対して、「たった8年で……」と思うか、それとも「今まで8年間もよくぞ……」と思うかは、人それぞれだと思います。でも、PC関連業界の他のメーカーと比較して、マイクロソフトの姿勢が特にユーザに冷たいとは思えません。ソフトウェアにしろハードウェアにしろ、どこのメーカーもこんなもんです。

猛烈な速度で進歩している分野ですから、PC関連機器の製品としての寿命が他の耐久消費財と比較して明らかに短いのは仕方がないでしょう。既に社会的な寿命が切れたと見なされる古い製品のケアのためのコストが新しい製品の価格に転嫁されてしまい、結果として新しい製品が手に入れにくくなってしまうのは、決して消費者のためにはなりません。……何事も程度の問題ですけどね。

問題は、サポート打ち切りの情報と対処法についての情報が、マイクロソフトやOEMメーカ達がきちんと広報しているのか、という点です。いまだに 98 を使っているような層が、自力でWEB等からこんな情報を得ることは難しいでしょう。この点に関しては、マイクロソフトもOEMメーカーもちょっと努力不足を責められても仕方がないと、私は思います。

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2006.06.14

「ふきだし」や「コマ割」が理解できない子供

今の日本には、マンガを読めない子供が増えてきたそうですよ。

【ファンキー通信】マンガが読めない子供たちへ・・・(livedoor ニュース)

「最近は「ふきだし」や「コマ割」など、マンガを読み進めるためのルールを理解できず、マンガを読むことができない子供がいるのだという」

ホントかなぁ?

マンガの中のルールというものは、決して人類が本能的に知っているわけではありません。特に日本人のマンガ家が中心となり、長い年月をかけて開発してきたものです。マンガを理解して読むためには、マンガという表現のお約束をいろいろ勉強し覚えなきゃいけないわけです。

「ふきだし」や「コマ割」などの他にも、おでこに縦線があると落ち込んでいる表情を表現したり、頭の湯気で激怒を表現したり、背景を埋めるいろんな種類の効果線による表現とか、俗にいう「漫符」というお約束を覚えないと、ページの中の絵が何を表現しているのか理解できません。マンガならでは擬音("ガーン"とか)なんかもそうですね。そもそも、少女マンガの異常に目玉の大きなキャラクターの絵を見て、あれを人間だと判断することからして、訓練が必要なのかもしれません。さらに、そのようなルールをあえてぶち壊すことによって、新しい表現を模索するマンガ家もいますし。

このへんを参照
漫画(wikipedia)
 
 
とはいっても、現代の日本において、マンガ的な表現と接すること無しに日常生活をおくることは非常に難しいと思います。TVを見ても、広告を見ても、インターネットの中だって、マンガ的表現であふれているわけで、どんな人でもイヤでもマンガのルールを学んでしまうんじゃないかな? 実際にマンガリテラシーを知らず、マンガを読めない子ってのは、どれくらいいるのだろう?
 
 

どうでもいいお話ですが、ひょっとして、マンガを読んだことの無い人がマンガという物を理解するまでの過程を調べれば、脳味噌の中における言語の処理の仕方の研究に役立つかもね。マンガ読んだことのない外国人にお願いして、沢山マンガを読んでもらうだけでいい。
 

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2006.06.13

幼稚園バスジャックって、実行されたらかなり怖い

唐突ですが、社会的なセキュリティの観点からショッカーによる「幼稚園バスジャック」作戦を考えてみます。日本代表敗北のショックから現実逃避というわけではありませんが。

ショッカーをはじめとする悪の秘密結社といえば、世界征服を目指す割にはその作戦のスケールが小さいことで有名です。その最たるものが「幼稚園バスジャック」(wikipedia)だといえるでしょう。

このせこい作戦については、さすがにショッカー支持者(主に特撮ファン)の間からも「作戦の意図がつかめない」「路線バスを狙わないのはおかしい」「世界征服を目論む組織にしては犯罪の規模が小さすぎる」などの批判(wikipediaより引用)が噴出しており、最近のリアルさと格好良さ重視の「悪の組織」に採用されることは少ないようです。

まぁ、組織の低予算ゆえの悲哀を感じさせてくれる作戦であり、これぞ大人の事情ってやつですな。

しかし、ショッカーが本当に征服すべき対象としての視聴者の層を考えた場合、当時リアルに番組を見ていたお子さま達にとっては、「幼稚園バスに怪人が乗り込んでくる」という状況はまさに恐怖だったわけで、作戦としては実は大成功だったかも知れません。
 
 
あれから約30年。いつの間にやら時代はかわってしまいました。

いまや無差別テロを企む「悪の秘密結社」の存在がTVを飛び出し身近に感じられ、子供の安全をリアルに脅かす「怪人」が何食わぬ顔をして一般市民を装っている世の中になってしまいました。(……と言う人もいます。社会学とかの学者っぽい言い回しだな、これ)

そんな現代の感覚で、世界征服の第一歩としての「幼稚園バスジャック」を考えてみると……かなり有効でおそろしく、しかもリアルな作戦じゃないですかね、これ。全国で幼稚園バスが何台あるのかしりませんが、怪人や戦闘員を擁し本気で準備してくる悪の秘密結社に対して、事前に防止する策がほとんどありませんし。

悪の組織を名乗る変なコスチュームの連中により幼稚園バスが園児を乗せたまま乗っ取られた、と真面目に考えてみましょう。事件発生直後からマスコミの注目が集まるのは確実で、浅間山荘事件のように解決までずっと生中継されるでしょう。泣き叫ぶ母親、バスの窓から覗く園児の泣き顔、待機する狙撃手、決断できない警察幹部、人質の安全よりも報道優先のマスコミ、乱舞するヘリコプター、策を見出せない政府、……目に浮かぶようです。

直接犯である戦闘員達は、たとえ作戦が失敗に終わっても溶けて泡になってしまうだけですから、逃げる必要がありません。ある意味自爆テロみたいなものであり、警察からすればこれほど解決が難しい事件はありません。

政府に対する要求によっては、世界征服はともかく日本征服の足がかりくらいにはなれるんじゃないですかね。たとえば「憲法の停止、および政権の委譲を要求する」と言った場合、政府は拒否するしかないわけで、その結果TV中継で衆人環視の中バスごと自爆されたりしたら、政権に対する批判は一気に強まります。また逆に、適当にアピールしたあと「かわいい子供達は犠牲に出来ない」とかいって戦闘員が自ら泡になってしまったら、ショッカーのイメージ大幅アップ必至です。特定の政治家とぐるになり、事件解決の過程で政治家の支持あつめにも利用できますな。(石森コミック版のショッカーが実際こんな感じだったかな? よく覚えてないけど)


ショッカーの不幸な点は、仮面ライダーに裏切られた事ではなく、時代を先取りしすぎた事なのかもしれません。

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真剣勝負の場に身をおける幸福

開幕戦から数試合をみて、これは日本代表も何とかなるんじゃないかと思った。

スウェーデンやアルゼンチンの試合を見て、こりゃかなわんと思った。

実際に試合をしてみて、これがサッカーか、これがW杯なのか、これが国を背負った真剣勝負なのかと、ちょっとだけわかったような気がした。

いま感じているこの感覚、自分でもよくわからないこのつかみ所のない感覚を、現地で生で感じてみたかった。いや、それでは所詮観客なのには違いないな。

ちょっと不謹慎だが、おそらくこの瞬間も悔しさと怒りのあまりのたうち回っているに違いない我らが代表選手達を、男として心底うらやましく思った。オレはもちろんサッカー選手ではないが、今までのオレなりに歩んできた人生において、これほど真剣で全てをかけた勝負の場に身を置いたことがあっただろうか?
 
 
……まぁそれはそれとして。 まだ終わってはいない。最後まであきらめるな!


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2006.06.11

J2第21節 札幌4-2徳島


コンサドーレ札幌応援日記

2006年06月10日(土)
J2第21節 札幌 4-2 徳島(札幌ドーム)
札幌ドーム SS指定席で観戦

11試合ぶりの勝利! こんなに嬉しいことはない。

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2006.06.10

総務省とか、パスワードとか、航空機のバグとか、ちょび髭とか

気になったアレゲな記事。リンクだけ。


その1 総務省からのお願い

総務省が国民に対して、セキュリティ対策のお願いをしています。

情報セキュリティ対策のお願い(総務省)

「まずは、「ソフトウェアの更新」、「ウイルス対策サービス・ソフトの導入」、「パーソナルファイアウォールの利用」の3つを基本として、対策をしっかりと行っていただきますようお願いいたします」

言ってる内容に特に異存はないのだが。 竹中大臣がこんな事を言ってるということを、国民の何%が知っているだろう? 広報の方法に問題があるような気がする。

そういえば、W杯に忙しくてすっかり忘れていたが、「情報セキュリティ集中啓発でメール2千万通送信」の期日が6月9日だったような気がするが。 niftyさん経由ではこんなメール来ないけどなぁ。他の人は来てるのかなぁ?
 
 
その2 パスワードベスト10?

イギリスでよく使われるパスワードベスト10だそうだが。

Top 10 Most Common Passwords(Modern Life Is Rubbish)

どうやって調べたんだろう? 実に嘘臭い記事だけど、一応それっぽい単語が並んではいたりする。(ホントにイギリス人はパスワードに「アーセナル」なんて単語使うのかなぁ?)

それはそれとして、きちんとしたパスワードを使いましょうということには、誰も依存はないでしょう。

パスワードに使われがちな単語とかそのハッシュとかを政府が商標登録して、法的に使えなくしてしまえば……なんて事は無理だよね。

 
 
その3 航空機のバグ

航空機のソフトウェアにもバグがあるよ、というお話。とりあえずメモ。

[WSJ]あわや墜落のケースも――航空機にもあるソフトのバグ(IT media)

元記事はこれかな。いつまで見れるのかわからんが。
Flight Check: Incidents Prompt New Scrutiny Of Airplane Software Glitches(The Wall Streat Journal)

検索したら、こんなのもでてきた
The Latest In Cockpit Safety Automation(AirDisaster.com)
 
 
その4 アナログ透かし

自分のお金の諭吉にチョビひげを描いていたおかげで犯罪を防げたというお話。

給料に盗まれた金!“諭吉のひげ”で経営者の犯行発覚(yomiuri)

「女性は「働いてためた大切なお金」と、1万円札の福沢諭吉にサインペンで“チョビひげ”の印をつけていたことから犯行が発覚した」

笑ってしまうニュースだけど、技術的には電子透かしとかステガノグラフィとかに通じるお話だね。

お札にRFIDがつく世の中になれば、犯罪もへるのかなぁ? きっとそうはならないんだろうなぁ。
 
 

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開幕!


ドイツ対コスタリカ。

試合開始の瞬間の盛り上がり、一種異様な雰囲気がTVの向こうからも感じられました。開幕戦をホスト国みずからが戦うというのは、演出としては最高ですね。ホストが勝つことが条件ですが。

試合の内容としてはちょっとなんだかなぁという感じでしたが、選手達の緊張感や気合いとかが感じられて、見ていて面白い試合でした。ミドルシュートは凄かったし。

ドイツはちょっと不安が残りそうだけど、失点以上に得点できそうだから、予選突破くらいなんとかなるんじゃないかな。
 
 
てなわけで、ついに始まってしまいましたよ。これから睡眠不足の日々が始まります。さらにJ2は普段通りに続きます(明日もドームでコンサドーレの応援だ)。これからしばらくは、会社や大学に行ってる時間なんて無いよなぁ。こまった。

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2006.06.09

科学者のアウトリーチがサイエンスコミュニケーションの中心になってはいけない

「科学コミュニケーション」とか「サイエンスコミュニケーション」という単語を、世間でよく聞くようになりました。

これは、平成17年版科学技術白書の第一部によると、「科学技術と一般国民とを橋渡しする」ことだそうです。人材が唯一の資源といえる国において、科学技術の重要性は言うまでもありません。科学技術を一般国民に対してわかりやすく伝えることの重要性については、多くの人が認めるところでしょう。

また、同じ文脈で「アウトリーチ」という言葉もよくきかれます。

これは、科学技術白書によると「研究者等が自ら地域社会等の中に入り、市民と双方向のコミュニケーションを実現し、市民に学習機会を提供すること」だそうです。「科学コミュニケーション」にはいろいろな形態が考えられますが、その中の一分野として「研究者等が自ら」がコミュニケーションに出向いていくことを「アウトリーチ」活動というのでしょう。
 
 
さて、科学コミュニケーションには、いろいろな形態が考えられます。科学雑誌とかサイエンスカフェとかインターネットやTVを使ったものとか。しかし、どれも現状では「科学技術と一般国民とを橋渡し」の役割を十分果たしているとはいえないでしょう。どうすればいいのか試行錯誤の段階であると言ってもいいかも知れません。だからこそ、科学コミュニケーションの重要性が声高に叫ばれるわけですが。

そんな中、アウトリーチ活動の重要性が説かれる事が多くなりました。研究者達が自らが一般市民に対して科学技術の説明をしてまわるべきだ、という意見ですな。確かに、それができれば、もっとも効率がいいのは確かでしょう。科学の知識については、研究者に勝るものはいません。

しかし、私は研究者によるアウトリーチ活動というのは、科学コミュニケーションの主役であってはいけないと思うのです。
 
 
 
以下は、「科学コミュニケーションは日本には必要である」という前提の元でのお話です。必要性自体の議論については、別の機会ということで。
 
 
上で参照した科学技術白書をみてもわかるとおり、ここ数年国内では科学コミュニケーションの重要性が盛んに説かれ、いろんな分野の税金がつっこまれています。ゆとり教育の反動や、理科離れに対する危機感もあり、この状況はしばらくは続くでしょう。もともと科学コミュニケーション自体の重要性を否定できる人は少ないでしょうし。

しかし、何事に対しても飽きやすいのが日本人です。いつまでも科学コミュニケーションに対して税金がつっこまれ続けるとは限りません。例えば、文部科学省全体の予算が足りなくなってきたら、研究自体のお金を優先させるでしょうから、コミュニケーションにお金をかける余裕がなくなるかもしれません。

それでは、行政における科学コミュニケーションブームが終わる時に備え、今なにをすべきなのでしょう?

税金を投入しなくても科学コミュニケーションが成り立つ世の中にする必要があります。すなわち、科学コミュニケーションで儲けるビジネスモデルを成立させ、科学コミュニケーションで食っていけるプロが成り立つ世の中にすればいいわけですな。
 
 
どの分野でも同様ですが、別に本業をもつ人がボランティアでやることは、それがどんなに理想に溢れ信念に基づく素晴らしい行動だとしても、決して長続きはしません。信念を持つ人が引退してしまえば終わりであり、また多くの人が同じ信念を持つとは限らないですから。

科学コミュニケーションにおける、研究者自らのアウトリーチ活動というのは、まさにこのような活動にあたるのではないでしょうか。研究者の本業はあくまで研究であるわけで、アウトリーチ活動はあくまでも趣味、または一種のボランティアといえるでしょう。例えば、市民とのコミュニケーションにどんなに一生懸命とりくんでいても、それで時間がとられて研究が進まないようでは本末転倒です。また、勤務先がかわれば、地域社会との関係は一からやり直しです。

研究者によるアウトリーチ活動を否定する気は全くありません。特に若い研究者には、いろんな場に自らでていって、バリバリコミュニケーションして欲しいと思います。ただ、本当に重要なのは、研究者自らがコミュニケーションに力を入れることではなく、研究者と市民の間にたつコミュニケーターが、それで飯を食っていける状況をつくる事です。アウトリーチ活動が科学コミュニケーションの主役になってはいけないのです。
 
 
音楽のアーチストと、音楽を市民に届けるCD業界や各種メディア業界、イベント業界の関係を考えればいいかもしれません。直接音楽を奏でるのはアーチスト自身ですし、時にはアーチスト自らが街頭で演奏することもあるでしょう。しかし、俗にいう音楽業界が健全な産業として成り立っていないと、音楽文化自体が廃れていくのは間違いありません。画家や芸術家と、それを市民に届ける役割の美術館や出版業界、オークション業、評論家達のような関係でもいいですね。

音楽業界が特定のアーティストのプロモーションに力を注ぐように、コミュニケーションのプロは、売れそうな研究者や研究結果を対象として、大がかりな宣伝によりブームを作り出し、様々な方法でを通じて科学コミュニケーションを行うよう場を取り持つ。これがうまくいけば、コミュニケーターは食っていけるかも知れません。 これまでに行われてきた科学コミュニケーションの形態を「欠如モデル」とか「文脈モデル」とするなら、コミュニケーション業界が積極的にコミュニケーション対象を売り込むモデルは「プロモーションモデル」とでもいいましょうか。
 
 
……とはいっても、既存の雑誌とかTVとか各種メディア関連やイベント業をそのまま利用するのでは、今のところ「科学コミュニケーション」で大きく儲け、ひとつの産業としてなりたつのは難しそうです。ここで一発、新しいビジネスモデルでも思いつけば、第一人者になれるんだろうなぁ。

個人で目指すのなら、地方の科学フリーペーパーとかをつくってライターやるとか、もしくはサイエンスメイドカフェの経営くらいかな? 我ながらスケールが小さいですね。 えらそうなこと言う割には、具体的にどうすればいいのかはまったく思いつきません。。 こまったもんです。

たぶんつづく。

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2006.06.08

J2第20節 草津2-2札幌


コンサドーレ札幌応援日記

2006年06月07日(水)
J2第20節 草津 2-2 札幌(敷島公園)
スカパーの中継をみる

だめだこりゃ。

くわしくは、こちらを見てね。
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職の倫理、能力の倫理


ある職についている人が求められる倫理というものがあります。

例えば警察官には、法律や職務規程以外の明文化されていない物も含めて、警察官の職についている者として求められる倫理が存在するはずです。
 
 
一方、その人の能力ゆえに求められる倫理があります。

例えば格闘家。「素人とはケンカしない」というのは、体を凶器として利用できる能力を持つ人々に求められる倫理でしょう。
 
 
これら両方の倫理を求められる人々もいます。

お医者さんの倫理は、その能力と職の両方から求められるものです。弁護士さんもそうかな?
 
 
さて、ソフトウエア技術者にも、求められる倫理があるはずです。特にハッカーとか呼ばれるレベルの能力がある人々に、世間が求める倫理とは?

それはその職に由来するものでしょうか? それとも能力に由来するものでしょうか?

もうひとつ、その気になれば世間を騒がす能力を持つ人々、セキュリティ技術者に求められる倫理は?
 
 
真面目に考え始めると、難しいですな。

そもそも日本では「技術者」というものの定義が世間一般できちんとなされていないのが問題なのかもしれない。技術者に技術者としてのプライドもないし。
 
 
……ふと考えこんでしまった事のメモでした。


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2006.06.07

「はやぶさ」は頑張っているぞ


宇宙の彼方で孤独なミッションを続けている惑星探査機「はやぶさ」。まだまだ頑張っていますよ。

2006年5月末現在の「はやぶさ」探査機の状況について(JAXA)

楽観はできませんが、なんとかかんとか地球に帰還できそうです。

それにしても、何度故障しても、通信がダウンしても、その度に遠隔操作のみで何とかしてしまうJAXAのスタッフ達の努力と根性もすごい。このノウハウは、将来の宇宙開発を考えたとき、国民全員の宝となるんじゃないですかね。
 
 
ところで、この「はやぶさ」の快挙は、海外で注目されているようですよ。

「はやぶさ」プロジェクトが、Space Pioneer Award を受賞(JAXA)
「はやぶさ」によるイトカワの科学観測成果、科学雑誌「サイエンス」が特集!(JAXA)

どちらも、けっこう大変なことです。このような海外での評価がきっかけとなって、日本のマスコミにももっともっと注目して欲しいな。本当にすごいミッションなんだから。 
 
 
おまけ、というか一番リンクしたかったのは、これ。
宇宙に浮かぶ「ラッコ」(JAXA)

かわいい!

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2006.06.06

統計の見せ方

auとdocomo

どちらが人気があるのでしょう? というお話。

ナンバーポータビリティが始まったら、auに切り替えたい人がいっぱい(Muffin-Net)

タイトルだけみると、auの方が人気がありそうに聞こえますが。でも、もともとdocomoとauでは母数が違うんですよね。

携帯電話を持っている人の半分がdocomoユーザーでした(Muffin-Net)

そこまで考えると、auの方が人気があるとは、少なくともこのアンケートからだけではいえないようですよ。

スラッシュドットにも似たようなレスがありましたが。 たとえば、以下の例を考えてみます。(数字はいい加減です)

(0)前提

男と女を対象に、アンケートをとりました。
「性別を変更したいですか? 変更するとすると、男と女のどちらがいいですか?」

(1)全体の数

アンケートに答えてくれた人は、男が100人、女が200人、あわせて300人だったとします。

(2)性別を変更したい人の割合

仮に、性別を変更したいのは性別によらず同じ、……三割だったとしましょう。
すなわち、男の三割は性別を変更したい。女の三割も性別を変更したい。

(3)性別を変更したい人の実数

女になりたい男は、100人×0.3
男になりたい女は、200人×0.3

(4)結論

女になりたいのは、30人
男になりたいのは、60人

ゆえに男の方が人気がある!

……これは、結論としてはダメダメですよね。

上の携帯のアンケートの場合、(2)と(3)が隠されているので本当のところがわからないわけです。単なる母数の違いじゃないのかな?

ましてや、この場合docomoの方が母数が多いのは偶然ではなくて、そのものがdocomoの人気を反映していると言えるわけですから、それと逆の結論を不完全なアンケートから導き出そうとするのは、ちょっとどうかと思うな。
 
 
おまけ PS3とwii

各所で話題になっているので、いまさらの感がありますが、おもしろいのでリンク。

PS3とwiiの価格を比較するお話。

グラフで比較するとそれほど差はないのガイドライン 支援FLASH

フラッシュにすると面白さ倍増ですな。

確かにバカバカしいのですが、世間に出回っている統計って、この程度のごまかしが行われることが多いんだよね。
 

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2006.06.05

サルがキーボードをうって芭蕉の句を作れるのかな?

芸術選奨文部科学大臣賞を受けた洋画家の盗作疑惑が騒動になっているようですが。

素人目には確かにそっくりに見えます。でも、アルタミラ洞窟の壁画以来、数万年間の人類の歴史の上で描かれてきた絵画の数は莫大なものになるはずですから、中には似ている絵も無数にあることでしょう。そこで、いったい何をもって盗作というのか、プロの芸術家達の基準はなんなんだろう……と考え始めると、止まらなくなりました。以下は、哲学とか情報理論とかの素人が考えた戯言です。
 
 
まずは、考えやすい例から。

人間がとっさに発する一文字の叫び声を考えます。日本人なら「あ」から「ん」まで52種類の可能性があります。これらはどれも、おそらく全ての日本人が使ったことがあるでしょうから、どの文字についてもいまさら著作権は発生しないでしょうし、盗作だと騒ぐ人もいないでしょう。(濁点なども入れれば、もう少しありますね)
 
 
では、二文字なら。

「ああ」から「んん」まで。 例えば「やん」「そこ」「だめ」「いい!」等々、52の2乗で2704通り。中には日常生活では滅多に使われない組み合わせもありそうですが、ほとんどは辞書に載っているんじゃないかな? (確認してないけど) なんにしろ、どの組み合わせを使っても、いまさら盗作よばわりされることはないでしょう。
 
 
それでは、文字を17文字に増やして、俳句を考えてみましょう。

仮にひらがなしか利用しない俳句を考えるとすると、52の17乗ですから1.5×10の29乗とおりの組み合わせが考えられます。

「あああああ、あああああああ、あああああ」から「んんんんん、んんんんんんん、んんんんん」まで、全て数えて10進数で表現すると30桁くらいの数になります。これだけの種類の俳句が、この世には存在しえるわけですな。

この52の17乗という数字は実に巨大なもので、全ての日本人が一秒間に一句ずつ詠んでも宇宙が終わるまでには詠み終わらないだろうなぁ、という程の数です。この中の何種類が既に詠まれているものなのか、何種類に著作権が存在するのかわかりませんが、割合的には非常に小さなものでしょう。ですから、いま私がさいころを振ってランダムにひらがなを17文字選択して句を詠んでも、それが盗作だと騒がれる可能性はほとんどないでしょう。
 
 
しかし、法律的な意味ではなく倫理的な意味で、本当に盗作ではないと言い切れるのでしょうか?

たとえば、ついさっきキーボードを適当にうって一句詠んでみました。

「ういおしさ、ねおりうさにん、んつおせわ」

確かにこんな句は歴史上誰も詠んだ事がないでしょう。しかし我々は、ひらがなを17文字選択したとき、こんな句ができる可能性があることを、もともと知っています。実際に詠んで記録した人はいませんが、「あああああ、あああああああ、あああああ」から「んんんんん、んんんんんんん、んんんんん」の間に、このような句が確実に存在することを知っています。この句の作り方、つくためのアルゴリズムも知っています。

「実際に詠まれたことはなくても、確実に存在することが事前に知られている句」に対して、盗作を問われる事はないのでしょうか?

漢字を使った普通の俳句でも、確率がかわるだけで同じです。仮に一文字16ビットで表現するとすると、16ビットの17乗ですから……まぁともかく途方もない莫大な組み合わせが存在します。それでも我々は、それがどのような句であれ、この世に存在することを昔から知っています。
 
 
新たな発明により特許が取得された場合、その発明が為されるまでは誰もその発明の中身を知りませんでした。あたりまえですね。

新たな科学的な法則が発見された場合は、「その法則は人類に発見される以前から本当に宇宙に存在したのか」という非常に哲学的な問題をはらむものの、その問題はちょっと脇においておいて、「発見されるまでは人類は誰もそのような法則があることを知らなかった」とはいえるでしょう。

しかし俳句の場合は、それがどんな句であれ、その句が必ず存在することを、全ての人類が事前に知っているのです。

これは、俳句よりも文字数の多い小説でも原理的にはまったく同じです。チンパンジーがタイプライターをでたらめに打ってシェークスピアの戯曲を書くことができるのか、という有名な問題がありますが、それが有限の文字の組み合わせである限り、我々は全ての小説の存在を事前に知っています。
 
 
ここでやっと最初のお話にもどりますが、絵画だって同じはずです。

例えば絵画をデジタルで保存したファイルとして考えます。どんなに解像度の高い方法で記録しても、せいぜい数Gバイト程度の情報量で記録できるでしょう。絵の具の塗り方とかの情報も何らかの方法で記録するとしても、テラバイト単位もあれば絵画を表現できると思います。

それは想像もできないくらい莫大な情報量です。しかし、それがどのような絵画であれ、われわれはそれを表現するビット列が存在し得ることを、事前に知っています。今まで描かれてきた全ての絵画も、これから描かれる全ての絵画も、それが存在することは事前に予想されているのです。
 
 
……うーん。盗作とか著作権とか、ふかく考え出すとよくわかんなくなってきました。
 
 
 
ちなみに、コンピュータのプログラムもまったく同じはずです。どんなに大きなプログラムであれ、そのビット列の存在は事前に知られていると言えます。

でも、プログラムの場合は、チューリングの停止判定の問題も絡んでくるのかな? あるビット列がどんな動きをするプログラムなのかということは、それを実際に実行することなしに事前に予測することは不可能であるとチューリングによって証明されてしまいました。したがって、あらゆるビット列の存在は予測されているかもしれませんが、そのビット列が実際に作られ実行されない限り「なんらかの動作をするアプリケーションプログラム」としての存在は予測されているとは言えないのかもしれません。

……ちょっとまてよ。

俳句の文字列や画像データのビット列だって、それをアルゴリズムの一種と考えれば、上のプログラムの例と同様に、人間が実際にそれを目にするまでは「存在しない」といえるのかも。 ホントか? ならDNAの塩基配列に載っている情報はどう考えればいい?
 
 
ますますわからなくなってきました。

つづきはそのうち。

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2006.06.04

J2第19節 札幌2-2山形


コンサドーレ札幌 応援日記

2006年06月03日(土)
J2第19節 札幌 2-2 山形(札幌ドーム)
札幌ドーム SS指定席で観戦

2点差を追いついたのはたいしたもんだが。……勝てないねぇ。

詳しくは、こちら
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2006.06.02

そろそろ頭の中がW杯モード

世界中のサッカーファンの頭の中がW杯一色になろうとも、世界中のメディアの注目がドイツに集中しようとも、極東の島国ではひょっとしたら世界一過酷な日程を誇る2部リーグが、中断なしでひっそりとおこなわれているわけです。

「俺は代表よりもコンサドーレの方が大事なんだ!」

……などと、わざわざ言う必要のない事を大声で叫びたくなるということ自体、私の頭の中もW杯モードになってしまっているということなんでしょう。

TVでみる世界最大の祭典と、この目で見る地元密着チームの勝利(?)を同時に楽しめる1ヶ月間、これはJ2サポータにだけ許される特権です。せいぜいサッカー漬けの楽しい時間を過ごさせてもらいましょうか。

とはいっても、代表もコンサドーレも連敗してしまった場合、悲しさも通常の2倍になってしまうわけだが。

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2006.06.01

フィギュア萌えな黒鳥とか、インチキ超能力者とか、その他

馬鹿馬鹿しくてアレゲなニュースがいくつか有ったので。
 
 
その1 フィギュアおたくの末路

ドイツの湖、1羽の黒鳥が白鳥ボートに一目惚れ(YAHOO! NEWS)

「黒鳥は5月初旬に湖にやってきて以来、自分より5倍も大きいこの白鳥ボートにずっと寄り添っている」

まさにフィギュアおたく。フィギュア萌えブームは、ついに国境を越え、種の境さえも超えたわけだ。

「いずれ事実を理解すると思うが、その時はあまり傷つかないでほしい」

このセリフは、全国のフィギュアおたくの胸にグサリと突き刺さったかもしれない。……傷つくもんか!

この黒鳥は、あえて白鳥ボートを選択したにちがいない。だから傷つく事はない。真のオタクというのはそういうものだ。鳥類初のフィギュアオタクとして、ぜひこのままオタク道を極めてほしい。
 
 
その2 おまえらのやっていることは…、全部お見通しだ!

インチキ超能力者が捕まったらしいですよ。

「4億出さないと失明」自称超能力男、恐喝未遂で逮捕(yomiuri)

「計712回にわたり、「神様に偽りの頼み事をした人は99%失明する」「利息を含めて4億円払え」などと現金を要求する脅迫メールを携帯電話で送った疑い」……だそうですが。

これ、要求金額が数十万円くらいだったら、警察沙汰にならなかったかも。

ひょっとして、この手の詐欺って、表にでないだけで実は日本中に蔓延しているんじゃないのか? そもそも、インチキ超能力者や詐欺霊能力者と新興宗教との差はなんだ? 法人格をもっているかどうかだけ?
 
 
その3 正義の名の下に

不正アクセス事犯の地裁判決で「正義感から」を理由に情状酌量(スラッシュドット)

『被告は既に何者かが不正使用しているIDを見つけ、「これ以上の被害者を出させないようにするため」として、パスワードを変更するなどの行為をしていたそうだ。 裁判官は「自己中心的な目的でなく、正義感から行った」と認める一方、「それでも不正は不正」として、懲役1年6か月執行猶予3年を言い渡した』……だそうです。

この被告の主張していること(自己中心的ではなく正義感から云々)が本当かどうか、それがもっとも怪しいと思うのは私の心が荒んでいるからなんだろうなぁ、きっと。

上記リンクの中でも述べられていますが、「正義」なんて言葉を刑事裁判の判決で使って欲しくないな。裁判はあくまで法律に従って淡々とやってほしいな。

日経ITProやITMediaあたりで、もっと詳細な記事にしてくれないかな。だれもが連想した例の不正アクセス事件との比較を中心として。

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TCP/IPの脆弱性とかITILとか日本版SOXとか運管とか

気になった記事をいくつか。多少技術よりのもの。
 
 
その1 TCP/IP

IPA、TCP/IPの既知の脆弱性情報をまとめた報告書を公開(IT Media)
TCP/IPに係る既知の脆弱性に関する調査(IPA)

これはいいね。仕様そのものの脆弱性の観点でまとめられているので、基本的な教育用にも役に立ちそう。メーカー毎・実装毎の脆弱性情報に振り回されている現場の若い衆には、いい勉強になると思う。
 
 
その2 ITILとSOX

日本版SOX法の導入準備を学べる“ITIL道場”開催(IT Pro)
日本企業のIT部門向けに、「ITIL道場-SOX法対応シミュレーション・ワークショップ」をスタート(日本HP ニュースリリース)

さすがHP、うまい商売だ。一粒で二度美味しいとはこのこと。「ITIL」と「日本版SOX」は、これからしばらくIT業界の金のなる木になる。……私も他人事では無いのだが。
 
 
その3 オープンソースで運管

日本発で世界初、オープンソースの運用管理ツールが本格離陸(IT Pro)
プロジェクト: Hinemos(SourceForge)

「ジョブ管理ができるオープンソースの運用管理ツール」

どうでもいいことだが、IT業界に馴染みのない人って、システムは開発したら終わりだと思っている人が多かったりする。システムには日々の「運用業務」が必要で、これが金がかかる(金になる)んだ、ということを理解してもらうのが大変。

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