ネットワークセキュリティと物理セキュリティ
世間の多くのPCは安全対策がなっていない。しかし、多くのユーザーは自分のPCだけは安全だと思っている……だそうだ
本当に「自分は安全」か? 認識に大きなギャップ(IT Media)
この調査では、インターネット接続を利用している一般家庭354世帯に専門家を派遣し、パーソナルコンピュータのセキュリティ対策を調べた
81%のホームPCが「最新のウイルス対策ソフト」「スパイウェア対策」「ファイアウォール」のうち1つ以上を欠いていた
それにもかかわらず、調査参加者の83%が自分は安全だと思いこんでいた
……細かい数字はともかく、だいたい想像通りの内容だね。
そもそも、こーゆー傾向は「ネットワークセキュリティ」とか「情報セキュリティ」に限らなくて、あらゆるセキュリティに関していえることだろう。いまだにピッキングし放題のドアとか、プロがちょっといじったら簡単ににあけられるカギとかで安心している家庭の割合って、同じくらいあると思うぞ。そんで、そーゆー家庭に限って「うちが狙われるわけがない」と思ってるの。スキミングやら振り込め詐欺にしても同様で、すべて「自分は安全だ」という思いこみから引き起こされるんだろうなぁ。
それでは、いったいどうすれば世の中が安全になるのかというと、上の逆にすればいいわけだから、全ての人が「自分は安全だ」とは信じない世の中になればいい? ……「周りは悪人だらけだ」とみんな疑心暗鬼になってる世の中が、果たして良い世の中といえるんですかねぇ?
ちょっとだけ話は変わって。
上のPCのセキュリティ調査と同じような調査が、例えば一般家庭のドアのカギや窓ガラスの安全性など、物理的なセキュリティについて為されたという話は聞いたことがない。特に地方都市や田舎では、プロの目から見ればセキュリティ皆無、ほんの数秒あれば忍び込める家がほとんどじゃないかと思うのだが、なぜそのような調査がなされないのだろう?
警察の思惑なんかもあるのだろうが、業界の姿勢の違い、あるいは「建物」と「PC」の製品の性質の違いなんだろう、きっと。
建物がそこにあれば、その安全性はともかくとして、なんらかの「カギ」の類は絶対に最初から備わっているわけだ。必然的にカギのコストが、建物全体のコスト、すなわち価格にからんでくる。だから、必要以上に安全なカギシステムはついてこない。さらに、売ったあとの建物のカギの脆弱性を調査して、「このメーカーのカギはやばい」「あの建物のカギはすぐあけられる」とは、同じ穴の同業者には言えないよなぁ、きっと。警察も「犯罪を煽る」とかで発表させないよう圧力をかけるだろうし。
一方で、幸か不幸か、現在の買ってきたばかりのPCにはセキュリティ関連のソフトはついていない(一部はあるが)。従って、ネットワークセキュリティ業界の中の人が現状の危険性を調査、結論を大声で訴えても、気分が悪くなるのはマイクロソフトだけ。他の業界他社にとっては、セキィリティ関連の商売のチャンスが増える可能性があるかもしれない。
どちらの業界がうまくやっているといえるのでしょう?
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投稿: JLDavid | 2019.09.02 00:00