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2005.11.13

長期記憶媒体としてのDNA

DNA を情報の記憶媒体として利用できないか、という昨日のお話の続き。

相変わらず、SFオタクの戯言です。
 
 
現行の記憶メディアの寿命を考えてみると、CD-ROM や DVD のような光ディスクの寿命はせいぜい数十年。それ以上の年月がたつと、ディスク表面の酸化とか埃のせいで、エラーが増えて読みとりができなくなってきます。バックアップ用の大容量メディアとして利用されている磁気テープも、寿命は似たようなものだそうです。他の大容量メディアでも、現在利用されているものはだいたい100年間持てばいい方でしょう。

(ちなみに、音楽CDが一般に出回ってから二十数年程たちますので、そろそろ最初期に出荷されたCDは聴けなくなってきてるはずですな)
 
 
一方、記憶メディアとしての DNA を考えてみます。ご存じの通り、DNAの情報は生物が生まれて数十億年間、延々と自動的にコピーが繰り返され、ずっと情報が保持されてきました。記憶メディアとしては、すさまじい高性能を誇っているといえます。地質学的な超長期間を耐え抜く記録メディアとして(そんなニーズがあるかどうかは別として)、DNA を利用しない手はないでしょう。

とはいっても、生物は突然変異を重ねて進化し続けていますから、DNAに記憶された情報が変化することは避けられません。記憶メディアとして利用するためには、これの対策が必要となります。

で、考えたんですが、例えばパリティビットみたいな余計な情報を付加しておいて、それから情報を修復するような仕組みを、RNAやら酵素でうまく作れってやれませんかね。

ためしに、"パリティビット" "DNA" の単語でググってみると、ちゃんとそれっぽい研究が出てくるのには、おどろきました。「バクテリアコンピュータ」とか、私には詳細はいまいち理解できないけど、最近のこの筋の研究ってすごいねぇ。(グレッグ・ベアの「ブラッドミュージック」そのものだぁ)
 
 
さらに妄想を広げます。よく考えれば、別に個体の中の単体のDNA分子を利用する必要はないわけです。 集団の中の遺伝子プールをうまく利用して、交雑の度に誤り訂正がなされるような仕組み、例えばコンピュータのハードディスクで利用される RAID みたいな仕組みを作れるかもしれません。固体毎のDNAには突然変異により少しづつ誤りがあったとしても、集団全体のプールの中の平均をとれば、いつまでも変異しない記憶メディアとして利用できるかも。具体的なメカニズムは想像もできませんが、DNA コンピュータとかが開発される途中で、たぶん実現されていくでしょう。
 
 
……てなわけで、ノイマン型コンピュータの次の主役は、やっぱりDNAコンピュータでしょうか。人間の生活や地球の生物そのものに直接大きな影響を与えるという意味では、量子コンピュータなんぞよりも、遙かにDNAコンピュータのの方がオタク心をくすぐります。この分野の研究している人に、話をきいてみたいなぁ。


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