100匹目のレッサーパンダ
「100匹目のサル」という伝説がある。
瀬戸内のある小島で一匹のサルがイモを洗う習慣を身に付けた。塩味が美味かったのか、その習慣はサルの群の中に徐々に広まっていった。そして、イモを洗うサルの数がある一定の数(これが約100匹)を超えた瞬間、一気に群れ全体のサルがイモを洗うようになった。さらに、全く交流がない他の島のサルも、なぜか同時にこの文化を身につけてしまったのだ。
……とまぁ、単純にいうとこんなお話です(※注を参照のこと)
さて、ちょっと時期を逸した感もある話題ですが。
レッサーパンダの風太君が見事な2足歩行を見せてくれたのは、つい最近のこと。「二足で直立するのは人類の特徴である」と教えられてきた我々にとって、これは微笑ましい事であると同時に、人間の尊厳を脅かす脅威でもあった。あれほど報道されたのは、我々の心の奥の恐怖が原因かもしれない。
さらに驚くべき事に、風太君の勇姿が報道された直後、なぜか全国のレッサーパンダが次々と立ち上がりはじめたのだ。
……ひょっとして、この調子で国内のレッサーパンダのうち何割かが立ち上がった瞬間、世界中のレッサーパンダが一斉に立ち上がるのではないか? そして、その時こそが、人類vsレッサーパンダの、地球の覇権をかけた闘いが始まるのでは?
その昔、猫たちが一斉に立ち上がり「なめるなよ」と叫びはじめた時、またエリマキトカゲ達が二足歩行どころか全力疾走をはじめた時、どちらも動物愛護団体の連中が彼らの打倒人類の野望の芽をつみ取った。しかし、今回レッサーパンダの歩行を阻む奴らはいない。まさに人類の危機だ!
※注
ちなみに、一応断っておきますが、「100匹目のサル」というお話は、なんの根拠もない真っ赤なウソ、トンデモな疑似科学、というか単なる都市伝説です。(この話題を初めて取り上げた「生命潮流」の著者ライアル・ワトソン自身がウソだったと認めています)
いまだに一部のトンデモな人たちが信じているらしいのが、こまったもんです。私が初めてこの話をきいたのは、たしか中学生くらいの時の参考書(ティータイムみたいなコラムの欄)だったような気がするなぁ。困ったもんだ。
詳しくは、こちら
100匹目のサルの嘘(幻影随想)
(6/30日追記)
ちょっと検索してみたら、ずっと前に似たようなことを思いついていた人がいたのね。
別に真似したわけじゃないのですが、リンクを張っておきます。
100匹のレッサーパンダ(九十九式)
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